主はモーセに仰せられた。「パロのもとに行って言え。主はこう仰せられます。『わたしの民を行かせ、彼らにわたしに仕えさせるようにせよ。 』 (出エジプト記8章1節)

 

旧ソ連邦の奥地に入り込んで失われたユダヤ人達を探しているエベネゼルボランティアの活動を見る時に驚きを覚えると共に、ある疑問がわいてきます。「このユダヤ人たちはいったいどこからやって来て、どうしてこのようなシベリア奥地の辺ぴな所に住んでいるのだろうか?」

決して少なくない数のユダヤ人が迫害を避けて自ら奥地に隠れ住みました。しかしシベリアなどに住むほとんどのユダヤ人は強制連行された人達です。

第二次世界対戦で、英米を中心とした西からの攻撃と東からの侵攻によってナチス・ドイツは崩壊しヨーロッパに住むユダヤ人たちは強制収容所や圧迫された生活から解放されました。しかしそれはつかの間の喜びでしかありません。解放された彼らを待っていたのは恐怖のシベリア送りだったのです。

それは、まさに悪魔的な政策でした。ユダヤ人が故郷の地に帰ってくる事と自分の最後が密接に関係があることをサタンは知っていました。それゆえ、自分の最後の時を少しでも伸ばす為に、ソビエト連邦という鉄のカーテンによってユダヤ人を封じ込めて誰も出国できないようにしたのです。

そして、国境を閉鎖する事にとどまらず、ユダヤ人をイスラエルから最も遠いシベリアの東の端や山の奥地に強制的に移住させたのです。

移住と言ってもそれはひどい扱いで家畜用の貨車にすし詰めに詰め込まれ、時には極寒の中を移動させまでした。そして連れて行かれた場所は強制労働収容所であり、そこにおいて大勢の人たちが死にました。

シベリアにはユダヤ人の死体を敷き詰めて作られたといわれる道路が存在するほどです。

シベリアのマガダン等のユダヤ人の町はその収容所の生き残りや子孫達が住んでる場所です。

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