ナターシャ・ゾトキナさんは西カザフスタンにあるアクタウに住んでしました。彼女はその町を訪れたエベネゼルチームのイスラエルへの帰還に関する映画を見た時、涙をおさえることができませんでした。

なぜなら26年前、彼女が9歳だったころに彼女の父親が語ったことばを今でもはっきりと覚えていたからです。ある夜、父は彼女を外に連れ出し、空をさして「何が見えるか?」と聞いた。それで「月や星が見えるわ」と答えると、父はこう言いました。「空の向こうには天があり、そこに目に見えない神が住んでいるんだ。おまえが大きくなったら、神はおまえのところに来て、おまえを故郷に連れかえってくださる。」そして、その何ヶ月か後に彼女の父親は亡くなった。

ナターシャの人生は悲劇的なものでした。五歳の時に、パラフィンストーブの事故でひどいやけどをしたのですが、そのとき床でうずくまってうめいていると、近所の人は「呪われたユダや人はみな焼かれよ。」と口々に叫んでいました。彼女は一年間入院していましたが彼女の母親は結核で亡くなりました。彼女の6人いた兄弟姉妹は長男を残して一人ずつ亡くなってしまいました。生き残った兄は彼女に自分たちはユダヤ人であると告げ、またどのようにユダヤ人の血筋を証明できるかを話しました。

その後彼女はロシア人と結婚しましたが、息子を産んで後、非常に重い病気になりました。その後、彼女の夫は彼女を離別し、息子も連れ去ってしまっていました。しかし、病床で、父親が彼女に話していた神の約束を思い出し、イスラエルの神、自分を約束の地へ連れかえってくださる方をを求めはじめました。そしてその何年か後にアクタウに訪れたエベネゼルチームと彼女は運命的な出会いをしたのです。 

「・・・・わたしが神である。ほかにはいない。わたしのような神はいない。・・・・『わたしのはかりごとは成就し、わたしの望む事をすべて成し遂げる。』と言う。」  イザヤ46:9−11 

 

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